MESSAGE

代表メッセージ

未来へつなぐ伝統と技術

合資会社木と字の神林は、故・神林金也が1966年に木製看板の制作と書を主軸に創業しました。大地の恩恵を受け、人の手で生み出される木の看板は、多くの人々の心を惹きつけ、業界に新たな風をもたらしました。以来半世紀以上、三代にわたり日本の伝統を受け継ぎ、手彫り看板の文化と歴史を守り続けております。
私たちは、職人の技と想いを未来へと繋ぎ、新たな価値を創造してまいります。

3代目代表 樋口 慧

PHILOSOPHY

企業理念

VISION

大量消費の時代にあっても、
一つひとつのものを大切にし、
永く愛され、時を重ねて味わいを増す、
サステナブルな暮らしと信頼の象徴をつくる。
心を惹きつける看板を、未来の文化へ。

MISSION

  • 丈夫で厚みのある無垢材を使い、磨きながら長く使える「看板・表札」をつくる
  • 経年変化を楽しめる木の個性を活かし、お店の歴史や信頼感をカタチにする
  • 屋号・社名・ロゴなどに込められた想いを、「お店の顔」として丁寧に表現する
  • 手仕事による美しさと温もりを届け、日々スタッフやお客様の心に残る存在をつくる

VALUE

【手で創るこだわり】
人の手が創る心に触れる心地よさ。人の心が彫り込まれた、唯一無二の美
【木への敬意】
木に宿る生命力やエネルギーを尊重し、人の手で「命」を吹き込むこと
【想いを宿す】
看板はただの道具ではなく、お店の魂。
一つひとつに、物語とぬくもりが宿るように
【持続可能性と愛着】
一度きりではなく、永く使えるものづくりを通して、愛着のある未来を育む。

初代会長・故神林金也は、書家の父をもち、幼少期から自然と「文字」と向き合って育ちました。
学生時代は東大を目指すほどの秀才で、論理と理性を鍛えた青春を送っていたが、父の死をきっかけに進学を断念。
戦後教員として英語と数学を教える日々が始まる。
その一方で、心の奥では常に「文字への想い」が燃え続けていた。
日々の合間を縫って書画と彫刻を独学し、木に好きな文字を彫ることが何よりの癒しとなっていった。
左脳で世界を捉えていた青年期から、右脳の世界へ。
感性・直感・祈りの世界へと、自らの軸が静かに移りはじめました。

31歳で木彫看板職人として、妻の神林加代子と共に独立。
45歳のとき、パプアニューギニアで出会ったブラックアートに衝撃を受ける。
知性を超え、魂に訴えるその造形に深く共鳴し、「看板もまた人の心に語りかけるものでありたい」と強く感銘を受ける。
以来、ただ看板をつくるのではなく、施主の想いや空間の空気を汲み取り、文字と木の温もりを通して「場の魂」を彫り出すという姿勢を貫く。
納品時には作品にお神酒を供え、写真を撮って見送るその所作には、ものづくりへの敬意と、別れがたい愛情が滲む。

2代目・神林隆成は、初代から受け継いだ技と精神をさらに深め、手彫り看板のあり方を模索し続けました。
看板の筆文字デザインには一切の妥協を許さず、大きな紙に何度も書いては試す。
その姿勢はやがて「捨てられてしまう紙」への問いとなり、繰り返し筆を運べる「水書きグー」という商品の開発へと結実します。
技術だけでなく、自然への敬意そのものを3代目に託し、今もなお、その精神は作品に息づいています。

看板は、商いの顔であり、信頼を刻むもの。
癒し・和の価値観が見直される今こそ、本物志向の店にこそふさわしい、手仕事の力を信じ次の世代へと繋いでいきます。